【A】2/16登場分(3+1報)
[2302.07419] Spatially heterogeneous learning by a deep student machine
吉野さんの新作で,この論文の続き.
最近のご講演で言及されていた,汎化性能をネットワークの端付近のレプリカ対称性の破れなどで説明できるかもという話がついに論文化されたということだと思う.個人的に待ちわびていた.
流し読みだとネットワークの深さを無限にしても汎化性能は残りそう(二次関数+ノイズで生成したデータを無限次関数でフィットする状況を想像するとめっちゃ不思議)というstatementと,今回の問題設定が持つゲージ対称性やpermutationについての対称性にうまく対処した秩序変数を立てるためにsquared overlapというものが有効らしいということしか拾えなかった.
しっかり勉強したい.
[2302.07353] Dead or alive: Distinguishing active from passive particles using supervised learning
まずタイトルがおしゃれ.
検討内容も面白くて,アクティブ粒子とパッシブ粒子の濃厚混合系を対象に構造の情報のみからどいつがアクティブかを特定できるか?という問に取り組んでいる.
Snapshotsレベルで見てもEffectiveな相互作用パラメータが違うはずやしたしかにできそう(Active粒子系ではActivenessの影響で斥力系であってもpotential of mean forceが引力的partを持つことが知られている).
この論文ではこの問に機械学習的アプローチを用いて取り組んでいる.
最近ガラス系の構造とダイナミクスの間の関係を機械学習で探ろうという取り組みは増えてきているが,Active系を念頭においたものはなかった.
Passive系を対象にこれまで構築されてきた手法をそのまま用いてもActive-Passive分類というこの問題はうまく解けなかったらしい.
結局ちょこっと時間方向の情報も使うことでActive粒子とPassive粒子を見分けることができるようになったという報告.
一つのconfigurationに対して複数の時刻でのsnapshotsを使うという意味で構造のゆらぎの情報はとりこんでるけど時間の順序等の情報は与えていないからdynamicsの参照とはちょっと違うらしい.
これにより著者らはPassive系とActive系のDynamicsは本質的に違うと結論付けている.
ゆらぎの性質が違うのでたしかにそうなのかもしれない.
[2302.07402] Informational active matter
Vitelli氏らの論文.これもタイトルがかっこいい.
サプリまで入れるとけっこう長い.
ミクロなagentsが測定によってnoisyな環境から力学的仕事などを取り出してマクロに自己推進力を生み出したりする系をinformational active matterと名付けているっぽい.
情報理論と運動論によってミクロなモデルからマクロな性質を記述したらしい.
全然ちゃんとは理解できていないが図3の対応関係からエントロピー弾性のactive系対応物としてthinker particleという外部環境に応じて粒径を変える粒子を考案している.
発想がすごい.こいつらはノイズが強いほど強い駆動力を得るらしい.
粒子を操って文字を書かせたりしていたので実験をしたのかと思って驚いたが,流石に数値計算らしい(図6).
めちゃくちゃ面白そう.
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[2302.07711] Minimum Entropy Production by Microswimmers with Internal Dissipation