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[2303.05935] Quantum Stochastic Thermodynamics: a Semiclassical Theory in Phase Space
量子っぽさも加味したstochastic thermodynamics(Jarzynskiとかゆらぎの定理とか:なぜかこの文献[1]の引用先が両方arXiv...ちなみにKurchanさんと田崎先生のお仕事)が2000年ころから存在したらしいが,これらはtwo-point measurement schemeというものに則っていたらしい.
ちなみにこういう話のレビューとして昨年こういう本が発売されたらしい.
しかし,この理論的扱いは実験的に実現不可能っぽいという問題があった...らしい.
この論文ではこの問題点を解決するために半古典的扱いを採用しているらしい.
エネルギー保存則,H定理,ゆらぎの定理などがこの方法で再構成できた上に実験的にも検証可能なアプローチの提案になっていると主張されている.
[2303.05558] Optimal active particle navigation meets machine learning
Active particles(特にmicrosimmersが想定されている?)のnavigation関係のショートレビュー論文.
特に機械学習を用いたものに重点を置いているらしい.
2010年代前半から目指す応用先にtargeted drug deliveryとか書いている論文が多かったけどこの10年でどういう進展があったのか気になりどころではある.
機械学習を使って目的達成のためのマイクロスイマーデザインにどのように役立てられるのかイメージが沸かないがこれを読めば最新動向が追えるのだろう.
[2303.05589] First order alignment transition in an interfaced active nematic
実験的セットアップが理解できなかったが,passiveな液晶とアクティブゲルの境界にアクティブネマティクス層が形成されている?
温度の変化に応じてpassive層が二次相転移をするが,それに伴って境界のアクティブネマティクス層がなぜか一次転移っぽい傾向を示すという論文?
粘弾性体中の拡散は履歴効果のおかげで複雑になる.
そこに進行方向のメモリ効果も持つ自走粒子を入れてみたろ,という論文.
ここでは数値計算と理論解析を用いてアプローチしているらしい.
図1のような系を考えたということだと思う:モノマーが4本のsemi-flexible filamentを生やしたActive particle(AOUP?)になっている.
そんなのも確かにありか,という面白い系.
図2のMSDのplotがmain resultの一つだと思うが,ペクレ数のちょっとした変化で様々な複雑な異常拡散(super-もsub-も)パターンが見えていて面白い.
図2はめちゃくちゃ複雑そうで手に負えなさそうに見えるが,Activenessに起因する部分のみに対して理論的予測を得ている.
図4ではMSDのactivenessに起因するpart(全体からPassiveなときの値を引いてactive partの見積もりとしている)のみが実際に理論予測に従って気持ちよくcollapseされる様子も示されている.
すごい.
[2303.05718] Tradeoff of generalization error in unsupervised learning
汎化誤差について教師あり学習では色々検討されてきてるけど教師なしのときは真面目に考えられていないのではないか?という論文.
大事そう.