【A】8/4登場分(3報)

[2208.01848] Bose-Einstein-Like condensation of deformed random matrix: A replica approach

deformed random Wigner matrixのdeformed具合が特定の場合についてレプリカ理論で解析を行い最小固有値に対応する固有ベクトルBose-Einstein的な凝縮を起こすことを示している.不思議だ.

でも全結合のvector spin glassでも似たような現象が報告されていたらしい.

Introに書かれている通り,構造ガラスの振動状態の数理的なtoyモデル的な感覚で調べているっぽい.

conventionalな平均場模型が予測する最小固有値モードはextendしてたけど有限次元で数値計算したらlocalizeしてるやんけ,ということで最近こういうrandom matrixのvariantが考案されてlocalizeした低周波modeが再現できることが示されていたらしい.

 

物理学会でお話聞けるかな?と思ったけどシンポジウムでお話されるのだった.

 

[2208.02206] Modern computational studies of the glass transition

最近みんなしてBerthierさんにReview論文執筆以来しすぎ問題があるな?

2022年だけで4本目くらいちゃうか?

しかもcomputation関係という観点で書かれたやつがあったぞ.

 

[2208.02026] Distinct viscoelastic scaling for isostatic spring networks of the same fractal dimension

ゲルが生成されるときにはmonomerがくっついていってfractal構造が生成されるらしい.そんな気はする.

そして

最近シェルピンスキーの三角に基づいたisostaticな(marginally-rididな)ネットワークで確認されたことをきっかけにこういうfractal構造は転移点で観察される冪的な粘弾性と直接関連づけて考えられているらしい.

 

この論文では一般化されたシェルピンスキー的なルールで4つの同じfractal次元(=log3/log2)を持つfractalでisostaticなnetworkを構築して粘弾性を測定したところ,この4つの構造体の粘弾性が持つ冪は二通りに分かれたらしい.

connectivityが同程度でfractal次元まで指定しても粘弾性は一意に決定されないわね,という面白い結論.

どうもそのようやけど,ほんなら今のsetupの場合は後何が関わってくる可能性があるんですかね?

 

どうでもいいけど2nd authorの方は他の論文で存じ上げている方かどうかを調べようと思ってお名前でぐぐったら無数のダビデ像の頭部画像が出てきて驚いてしまった.