【A】5/2登場分(1報)

[2204.14055] Accelerating, to some extent, the $p$-spin dynamic

ある種のmetadynamics的な手法を用いて緩和を加速させようという話.

主にいわゆるIchiki-Ohzeki dynamics(そもそもこの手法も名前しか知らなかったけどめっちゃ面白いな)を踏襲し,エネルギー障壁が存在する場合にどの程度この手法が有効化を問うている.

特に,平均場のp-spin球模型を用いてエネルギー障壁の数が無限大の極限での振る舞いを調べている.

結果は障壁数無限大でも確かに加速効果が観察されたということらしい.

一方でエルゴード性が破れる動的転移温度は通常のダイナミクスの場合と変わらなかったらしい.

これはエネルギー地形自体に変化は存在しないが有効異動度のようなものが変化すると考えると納得の振る舞い.

Ichiki-Ohzeki dynamicsのtuning parameterの一つである\gammaの値によってどの程度加速効果が得られるかについての定量的見積もりにも成功しているそう.