【A】7/28,29登場分(1+3報)

最近ただでさえ暑さにやられてかなり雑でしたが,うっかり肋骨をやってしまったためしばらく雑さに拍車がかかりそうです.

先週の木金の気になった論文を列挙します.

 

 

7/28

[2207.13564] Yielding in multi-component metallic glasses: Universal signatures of elastic modulus heterogeneities

降伏を弾性不均一性の観点調べた論文.

降伏転移点でソフトな領域がpercolateすることや,chemical compositionに依らず普遍的な振る舞いが観察されることなどを報告している.

臨界現象ぽ議論をしているのだから,Linらの降伏臨界性の考え方との関係にも言及して欲しかった.

 

どうでもいいけどarxivにアップロードするときに本編の後ろにしれっとサプリもくっつける方法がよくわかっていなかったが,この論文のsourceをダウンロードしてみると,単純にSM.texもアップロードするだけで良いっぽい?

 

7/29

[2207.13748] The Kosterlitz-Thouless phase transition: an introduction for the intrepid student

KT転移のレクチャーノートらしい.

 

[2207.13908] Light-induced swirling and locomotion

Photomechanical liquid crystal elastomersという材料は光を力学的ひずみに変換できるらしい.

"remote and multi-mode actuation"が実現できそうね,という期待が込められているらしい.確かに.

実験をするのかと思いきや,non-linear and non-localな三次元のmulti-scale を作ったで,という話らしい.

粘性流体中で一定の光を照射しているだけでもswimming可能なpre-stressed helix-like fibersを提案?している.

 

[2207.14204] Is glass a state of matter?

ガラス関係のレクチャーノート的なものらしい.

相とはなにか?から簡単に議論して,最近の理論的進展を紹介し,理想ガラスがあれば,それは新しい"平衡"相と呼んで良いでしょうという考え方を示しているっぽい.

理論的進展は主に平均場レプリカ液体論のことを指しているはず.

10ページと短いし,最近のこの分野の人たちが目指していることのconceptualなところがまとまっていそうで良い資料ではないかと思う.