【A】6/14登場分(3報)
Density of States below the First Sound Mode in 3D Glasses
https://arxiv.org/abs/2206.05270
3種類の代表的なモデルガラス系に対して、3次元での低周波振動モードの関数系を測定している。
小さな系の統計を大規模に取って測定しており、状態密度に中間周波数では4乗がみえるが、更に低周波数では指数が4ではなくなるみたい。
4乗則は様々なガラス系で見られるからuniversalな特徴だと言われ続けてきたけど、最近はちょっと違うんじゃないかという議論が目立ってきた印象がある。
Pseudogap指数が変わる話と関係がありそうな振る舞いか?
大きいシステムサイズでの同様の検討結果にも興味があります。
[2206.05402] Quasilocalized Vibrational Modes as Efficient Heat Carriers in Glasses
局在振動モードは局在化してるんやから熱輸送には効かんと思うじゃろ?実は効くのじゃ,という論文.
Delocalized modeとの間にやりとりがあって効いてくると言う話らしい.
直行しているmode間にそういう効果がでてくるのは少し不思議な気もするけど,確かに周波数域が近いと音波と局在振動がhybridizeしたりするしそんなものなのかもしれない.
Two-level systemでガラスの比熱のが説明できるという話から考えても局在振動が効いてくるのは自然なのか?
とはいえ数値計算の結果は実験と全く違うのは流石に気になる.
著者ら自身も言及しているがシステムサイズが少し小さすぎるか?
[2206.05831] Learning without neurons in physical systems
物理系の外界への自然な応答を利用してなんらかの学習のcomputationをさせてやろうというPhysics Learningという分野についての最新レビュー.
ほぼ読み物的な構成で本編は20ページ程度なのでサクッと概観するのにすごく良さそうな資料.