【A】6/2登場分(3報)
[2206.00210] Interplay between jamming and MIPS in persistent self-propelling particles
Active 系を見てみるとJammingは溶けて流動的になるし,流動相は気液相分離するじゃろ?両者の競合はどうなっとるんじゃ?という論文.
Jammed相→流体相→気液共存相という相図になるらしい.
固液とか気固共存にはならないというのがポイントの一つか.
(ここで固体とはjammed相のようなものを想定している?有限のライフタイムがあるかどうか?)
二次元2成分系を考え,相互作用はLJ的なpotentialにして指数をいじくることで硬さもcontrolしている.
potentialは最小値の場所をcutoffにしているのでpurely repulsiveにしている.
purely repulsiveなのでactivityが0のときはクリアなjammingが見える.
Active forceの大きさは一定.
向きについては平均が0になるrandom初期値を与えて,各粒子の向きは初期値のまま固定:ABPのような回転拡散なし.ここが特殊.
先行研究の「JammingとMIPSの転移線は相図上でどういう位置関係になるんだ?」という話題についてのいざこざを解決するためにたどり着いた数理模型っぽい.
こういうセットアップで密度固定したままActive forceを弱くしたり,Active force一定で密度を大きくしたりするとJamming転移が観察されるらしい:運動エネルギーが不連続に消失する点が観察される.
2つ目のポイントはActive forceが0の極限でJamming線とMIPS線が交わっていくことか?
その他にも色々報告されている.
[2206.00005] Are classical neural networks quantum?
中学英語の教科書の例文にありそうなタイトルや.
"No, they aren't." て答えたくなるところやけどどうなのでしょうか.
量子多体系の波動関数の近似手法としてneural networksが結構うまく機能しているらしい(?).
そこで筆者は"ほんならNeural networksにはじつは何かしら量子的な性質が隠されてるんじゃないのか?"と考えた論文.
発想力がすごい.
"Quantum"ってなんだ?という問いからはじめてNeural networkがどの程度量子的と言えるかを問うていくらしいが,中身は読んでいない.
第一段落が5ページ目まで続いていたのも印象的だった.
このせいでIntroの最後の方とConclusion拾い読みすることすらできなかった...
とはいえ筆者的にはある観点で"quantum"という単語に解釈を与えるとタイトルに対する答えがyesになると主張していそう.
Wolynes氏によるRandom First Order Transition Theoryについての解説!!
この本が先日も話題に上がった"Spin Glass Theory and Far Beyond"という本の第一章はこのpdfの内容になるらしい.
RSBの文脈でRFOTはどう理解したらいいんじゃ?という知見がまとめられている資料というのは結構皆さんが待ち望んでいたものではないだろうか.
一応ページ数自体は22ページと短めなのでしっかり読んでおきたいところですね.