【A】5/4登場分(4報)
昔techinical writingかなんかの講義で「論文を書くときにNovelてwordはあまり使うなよ!」と習った記憶があるが(そもそもnovelじゃないものを論文にするな,みたいな話だった),そんなwordをタイトルに付けたくなるような結果だったんだろうなと感じた.
汎関数くりこみ群(FRG)によるapproachでpolar active fluids系での新しいuniversality classを見つけたという論文.
実際,Active matter系で完全新規の相転移てかなり久しぶりなのでは?
しかも3つ...
従来の動的くりこみ群の方法では圧縮率が0か無限大の極限しか扱えなかったが(ほぼすべてと書いてあるのでどうにか頑張った例も存在はする?)FRGでは有限の圧縮率を持つ圧縮性流体の扱いが可能になったらしい.
CompressibleなActive polar fluidの基礎方程式がToner−Tuやでということですが,
Active fluidの場合は低レイノルズ数でもcompressibleになることがあるということなんですかね?
それとも鳥の群れとかを想定している?
上部臨界次元が6らしいから難しいかもしれないけど数理的には面白い発見やし,何かしら実験的に対応系が見つかったらとても良いですね.
ところでMIPSはIsing普遍性クラスだみたいな話はまだ揉めてた印象やったけど最近はconsensusは取れているのだろうか?
(図1では受け入れられている?)
深層ボルツマンマシン(DBM)について統計力学的観点で理論的に考えてみたという仕事(レプリカ理論).
ボルツマンマシンとはなにかちゃんと調べたことがなかったけど個人的に興味を持っていた話題を扱うのにすごく適していそうなモデルだった.
DBMの場合は重みパラメータ(neuronに相当する?)の間の相関が重要で,相関の値がある閾値より小さい場合は層の数の増加がperformanceの低下につながるらしい.
Statementめっちゃおもろいな?
まずはボルツマンマシンの基礎から要チェックや!!
[2205.01474] The rheology of confined colloidal hard discs
ギチギチにconfineされたコロイド系のレオロジーの実験.
数値計算も行っていて,RPYtensor(この論文ではRotne Prager tensorと言っていたが同じものだと思っている)で流体力学的相互作用(HI)も考慮している.
HIがないと実験結果が再現できないという話.
こういう降伏応力がでてくるような領域でもHIが大事というのは一昔まえの感覚とは違う気もするけどここ5年くらいはちらほら見かけるな?
パッと見ではどこに主眼が置かれているかわからなかったが,結言の「This is the first experimental measurement of the viscosity of a hard-disc-like colloidal system under steady shear.」これに尽きるのかな.
[2205.01427] Spatio-temporal correlations in turbulence from functional renormalisation group
乱流の時空間相関を汎関数くりこみ群で良い感じに料理する話のレビュー論文らしい.
乱流もstochastic processやしMSRJD formalismで場の理論的に扱ってしまうで〜という研究の流れがあるということか.
勝手に乱流の理論は確率的な現象論モデルばかりと思っていた.